障害者雇用×行動分析学 雑記帳

障害者雇用と行動分析学についての雑感です

忘れ物をなくすには?

仕事や学校において「忘れ物」が続いて困っている方々がいます。

 

忘れ物をした際には、本人は「次は気を付けよう」と思うかもしれません。

周りの人も「次は気をつけなさい」「意識しておきなさい」とアドバイスをするかもしれません。

 

問題を解決したいときには具体的に考えると具体的なアイデアが出やすくなります。

“具体的に”とは、「ビデオカメラで撮影できる行動」と考えるとよいです。

 

「忘れ物をする」は行動ではありません。

「忘れ物をしない」は目標としては曖昧で、改善効果は薄いでしょう。

 

忘れ物は、ある行動が起きなかった結果です。ある行動とは、例えば「定期をバッグに入れる行動」などが挙げられます。この行動が起きれば、忘れ物問題は起きませんね。

 

そう考えると、次は「どうやってその行動が起きやすくできるか?」になります。

また、「行動しなくても改善できないか?」という視点のアイデアも有効です。

 

例えば、定期を目に見える玄関に置く、玄関のドアに「定期を持つ」と貼り紙をするなどの工夫で「持つ行動」が増えるかもしれませんね。

また、定期とバッグをチェーンで結ぶといった工夫で、持つ行動を起こさなくてもよくなります。

 

ポイントは、「意識する、気を付ける」といった気持ちや考えを変えることで解決しようとするのではなく、どの行動を、どう変えれば問題が改善するのか、具体的に考えて具体的に環境を変える視点です。