「自分の時間を取り戻そう」実践レポート(その1)
ちきりん(著)「自分の時間を取り戻そう」ダイヤモンド社2016を参考にして、
自分の生産性を高めてみようという試みのレポートです。
実際にじぶんが取り組んでみて考えたことや感想をまとめたり、ちきりんさんの主張を行動分析学の知見から整理して捉えてみようと思います。
※自分のための振り返り用レポートなので読みにくいところがあるかと思います。
ちきりんさんについてはこちら。
「自分の時間を取り戻そう」についてはこちら。
【本書の大事なポイント】
・本書の要点は以下の2点だと理解しました。
①働く時間を減らす(仕事のやり方を考えるようにするため)
②全部やらない(優先順位を考えるようにするため)
行動分析学の用語で言い換えてみると、こんな感じでしょうか。
①「使える時間を減らす」という確立操作によって、従来の業務遂行行動とは異なる新しい業務遂行行動を引き出し続ける
②「全ての(タスクを)やらない=すべてのタスクを行うと生産性が下がる」というルール(行動分析学におけるルール)による嫌子(生産性低下)出現阻止の強化の随伴性を設定し、「では、何のタスクをやらないのか?」と考える行動を引き出す
ちきりんさんは本書の中で、安易な時間投入を厳しく諫めていますが、
安易な時間投入行動には
・「差し迫った仕事が終わる」という好子出現+嫌子消失の強化随伴性
・「時間投入以外の解決策を考える」という嫌子出現+好子消失の弱化随伴性
が働いていると思われるので、多くの方が「時間投入の罠」にはまるのは、ある意味当たり前のように思えます。
そして、1日は24時間ですから投入できる時間は有限です。
そうすると忙しくなってくると削られていくのは、自分にとって大事な活動に充てる時間=「自分の時間」になります。
そこに「自分の欲しいモノ」が曖昧な状態(言語化できていない)があると、さらに自分の時間は削られていきます。
ちきりんさんは、この罠にはまった状態に気づいて、自分の時間を取り戻そうと言っています。
個人的には、多くの方が陥りやすい「時間投入の罠」に、何故ちきりんさんはひっかからずに済んだのか?も気になるところです。
本書でも少し触れられていますが、それはちきりんさんのキャリアの中で、
・多忙になったとき(先行事象)→時間投入(行動)→仕事が終わった(結果事象)
という行動が弱化され、
・多忙になったとき(先行事象)→新しい業務遂行方法の模索(行動)→仕事が終わった(結果事象)
という行動が強化される職場にいたことで、時間投入以外の解決策を考える行動が学習されたのだろうと思います。
【具体的な方法】
本書では生産性を高める方法として、データで視覚的に表現して判断することを取り上げています。
この点が本当に素晴らしいと思いました。現状把握や介入の効果測定を行うには数値的なデータは必須だからです。
データがない取り組みは、ダイエットするときに体重を計らなかったり、勉強の際に正答数や正答率を取らないようなものです。
本書では「時間の家計簿」と表現されています。
本書では生産性を「投入した希少価値に対する得られた成果の割合」と定義しています。そして、本書でターゲットにしているデータは希少価値の一つである「時間」を指標としています。
と言うことで、次回のレポートでは、私がどう行動の記録を取っているのかをまとめてみます。
(不定期で続けてみたいと思います)