障害者雇用×行動分析学 雑記帳

障害者雇用と行動分析学についての雑感です

自分のことを知る

「これから働こう」、または「今、会社勤務しているけど、うまくいかない」といったときに、「自分のことを知る」と、労働条件を考える時や就職した後の働き方、困った時の対処方法を考える時に役立ちます。

ここでの「自分のことを知る」というのは、一般的な就職活動での自己分析のような「本当の自分とは?」みたいなものとは少し違います。

 

ここでの「自分のこと」とは、主な内容は以下のとおりです。

 

①つい、してしまいがちな行動

・これまでの学校生活や職業生活の中で、自分がしがちな言動を知る。

・仕事やコミュニケーションで支障になっていることがあれば、おそらく身近な人が指摘してくれているかもしれません。

 

②自分の苦手な活動

・ここでの「苦手さ」とは、他の人は苦労なくできているのに、なぜか自分だけうまくできない、時間がかかる、努力してやっとできることをさします。

・仕事に限らず、学校生活や人との関わりの中で自分の苦手さを振り返ってみましょう。

・苦手なことは誰にでもあります。仕事をする上で支障にならない苦手さであれば、そのままにしておいてもいいのではないかと私は思います。

 

③自分が苦手とするシチュエーション

・同じ行動でも場面が異なるとうまくできないことは多くあります。「練習ならうまくできるのに本番になると緊張してしまう」というのもその一つです。

・報告したい相手が会話していると話しかけられない、締切時間が迫っている、複数のタスクを一度に頼まれた、初めての仕事を任されたときなど、本来ならできるのにこの場面だと難しいということがないか書き出してみましょう。

④スムーズに取組める活動 ・②の逆です。いわゆる得意なことですが、他の人よりもずば抜けてできることというよりも特に意識しなくてもすぐに習得できたことやその活動をしていても苦にならないことです。

・同じタスクを繰り返すことが苦にならない、数字や文字の間違いになぜかさっと気づける、ずっと体を動かしててきぱき行動できるなどが考えられます。

・必ずしも仕事内容と直結しないかもしれません。ですが、仕事に含まれる要素であるかもしれません。まずは書き出してみましょう。

⑤興味関心のあること

・自分が興味関心を持っていることを書き出します。

・必ずしも仕事内容と直結しないかもしれません。ですが、仕事に含まれる要素であるかもしれません。まずは書き出してみましょう。

⑥疲れたり、ストレスを感じた時に出る心身のサイン

・疲れた時に自分がどうなるかを確認しておきましょう。

・イライラする、頭がボーとする、ミスが増える、声が大きくなる、人に八つ当たりする、肩がこる、目が痛むなど、人それぞれのサインがあります。

・自分では気づきにくいかもしれません。身近な方に聞いてみるとよいかもしれません。

 

⑦リフレッシュするための方法

・あなたには⑥の状態になる前やなってしまったときの対処方法はありますか?もしあれば、それを書き出してみましょう。

・振り返ってみて、ない場合は「ない」ことに気付けたことが第一歩です。これから自分にあった対処方法を探してみましょう。

・もしかしたら⑤の興味関心のあることが役立つかもしれません。

 

⑧今の自分の生活リズム ・起床、昼寝の有無、就寝、日中の活動、食事、余暇活動など、今の自分の1日を書き出してみましょう。

・特に、起床と就寝時間は大事です。仕事の出社時間と勤務時間を考える時に必要になるからです。例えば、昼夜逆転した生活を送っているときに、始業8時30分の労働条件は厳しいものかもしれません。

・まずは、自分がどういう生活を送っているのかを時系列で書き出してみましょう。

 

 

以上を書き出してみてください。

少し「今の自分」がどうなのかが掴みやすくなるかもしれません。

 

これから働きたいと考えている方、または今仕事をしているけど、仕事がうまくいってないという方にお勧めです。 ただし、今仕事をしていて職場でうまくいっていない方の場合は、これだけでは不十分かもしれません。

次回は、仕事に就いているけど、なかなかうまくいってないという方の対処方法を書いてみたいと思います。