障害者雇用×行動分析学 雑記帳

障害者雇用と行動分析学についての雑感です

障害者が就職活動をするときの基本ステップ<就職の準備2>

2.自分のできること、苦手なこと、したいことを整理する

 

 

就職活動をするとき、自分のできること、苦手なこと、したいことを考えてみましょう。

 

■自分にできること・苦手なことを考える
 就職活動の話の中で「自分ができること」と聞くと、セールスポイントや持っているスキル、資格、職業経験などが思い浮かぶと思います。確かにそれらも大事です。それらを有している方は、自分のできることを書き出してみます。
 しかし、学校を出たばかりで全く働いたことがない、色々な理由で勉強が苦手だったり、勉強する機会が持てなかったりして、資格を持っていないという方もいるかと思います。そのような方は、まず以下の2点を確かめてみることから始めます。

 

①どの会社に勤めても必要となる習慣ができているのかを振り返る

②自分の実体験から続けても苦にならない活動を考えてみる

 

 

①は、業界や労働条件、会社ごとの文化等によってさまざまに変わりますが、以下の項目はどこでも必要です。
・毎日、ほぼ一定の時間に寝て、起きる習慣が身についている
洗顔、入浴、着替え(服装)、整髪、ヒゲや化粧など、清潔感とTPOに合わせた身だしなみができる
・服薬や通院が必要な人は、決められたとおりに行えている
交通機関が使える(一人で電車やバス、自家用車などで移動できる)
・家族以外にも電話で簡単な伝達ができる
・決められた時間、活動を続けることのできる体力がある

 

②は、人によって異なる部分です。働いた経験がある人は、そこの経験から振り返ってみましょう。

・単調作業の繰り返しが好きな人もいるし、5分もすると飽きてしまう人もいます。
・座りっぱなしより、体を動かす方がいい人もいるし、デスクワークの方がいい人もいます。
・暑さ、寒さが気にならない人もいるし、気温の変化が堪える人もいます。
・色々な人と関われることが楽しい人もいますし、プレッシャーになる人もいます。
・自分の活躍が目立つ方がいい人もいますし、陰ながら誰かを支えることにやりがいを感じる人もいます。
・仕事をする場で、お客と触れ合う方がいい人(接客)、できれば避けたい人。
・人相手がいい人、物相手がいい人、情報相手がいい人がいます。

 

同じ活動(つまりは仕事や職場環境)でも、一人ひとり感じ方が違います。
仕事に就いた経験がない人は、学校時代(勉強や部活等)や家事、趣味のことを振り返ってみるとよいかもしれません。

また、お客として入った店の店員さんを観察してみるのもよいかもしれません。働いている家族がいれば、家族に話を聞いてみる手もあります。

 

自分だったら、どうだろうと想像してみるところから考えてみましょう。

 

■自分のしたいことを考える

 したいこととは、職業や業界などに限りません。どういうことをしているときが楽しいか、仕事ではないけどしたいこと、好きなこと、面白いと感じることは何かなと考えてみましょう。

 このとき、そのしたい気持ちが、実は誰かに言われたこと、誰かのセリフをリピートしているだけになっていないかも考えてみます。

 誰かのためも大事なことですが、まずは「自分はどんなことしているときが楽しいのか?」を確かめてみましょう。希望する仕事や業界がわからないという方はそこから始めてみるといいと思います。

(つづく)